ICソケットは、熱および静電気に弱い半導体の一つ、ICを保護する目的で活用するアクセサリ部品の一つです。ICソケットは電子部品に含まれますが、ICソケットだけで電子回路の部品の役割を持たせることはできないので、アクセサリ部品に該当すると考えて良いでしょう。最初に、ソケットを半田付けしておいて最終的にソケットにICを挿入するなどの使い方の他にも、ソケット部分にテスターやオシロスコープのプローブを差し込むことで特定箇所の電圧や波形測定を可能にするなどテスト端子の形で代用することも可能です。ICの形状に合ったものが用意されている他、ディップ端子やラッピング端子などのようなシングルタイプもあるので、ICの挿入用だけでなくハーネスの挿入などで使うことができるタイプもありますし、製品にもよりますが一般的には定格電流1アンペアで定格電圧AC300Vなどの使用になっているので高電圧回路でも活用できるメリットもあります。
使用周囲温度は丸ピンタイプが-15℃~+125℃、板バネタイプがマイナス20℃~+70℃など温度範囲が広いので、様々な用途で活用できるため試作品の製造にも役立ちます。板バネタイプと丸ピンタイプはコンタクトの違いで、板バネ式は面で接触するのが特徴ですが、丸ピン式は4点で接触することからも保持性が高く衝撃にも強いなどの特性を持ちます。そのため、モーターなど振動が大きなものを駆動する電子回路のときには丸ピン式のICソケットを使っている方が安心です。